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青年海外協力隊の皆さんからのお便り

[2017年11月27日]

ID:12537

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パラグアイ共和国 稲葉健一さん(任期27.7~29.12)

~赤土の広がるパラグアイよりNo.4~

 佐倉市のみなさんこんにちは。パラグアイに派遣されてから任期延長期間を含め2年4か月の時間が過ぎ、来月いよいよ活動を終えて日本に戻ります。パラグアイは南半球に位置しており季節が逆のため、クリスマスも正月も暑い中で迎えていましたが、今年は久しぶりに日本で日本食を食べながら年末年始を迎えられるのが楽しみです。最後の投稿となる今回は、帰国1か月に感じた私の任地イトゥルベ市での「変化」を2つお伝えしたいと思います。

 一つはここ1年かけて取り組んできた人権と性に関する教育についてです。この街では13、14歳という日本の中学生の年齢で妊娠、出産する人が珍しくありません。男性が生まれてくる子どもに対して責任を持とうとしないケースも目立つ中で、経済力の無い若い女性達は子どもを抱えながら自力で生活をする事は困難であり、多くの若い女性が経済的に困窮して市役所の相談窓口を訪れていました。

 こうした問題がある一方で学校教育の中で性教育の機会は極めて限られていました。教師も「恥ずかしい」という気持ちから積極的には教えないそうです。そうした中、自分として何かできる事がないかいろいろな人に相談していたところ、同様にそれまでにも強く問題意識を持っていた保健センターの助産師が
「勤務時間外でも良いので学校に出向いて話をしたい。」
と言ってくれました。こうして、私が裏方として市役所や学校も含めて関係者間をとりもつ形で市内中心部から農村集落内の学校も含めて人権と性教育の巡回講座がスタートしたのです。

農村部を巡回して性教育を実施している様子

 

 それから毎月学校を訪問していく中で、当初は特別な授業であった人権や性に関する話が徐々に浸透するとともに、市役所が農村までの移動手段を提供してくれたり、保健センターの代表の自らが話し手を引き受けたりしてくれました。嬉しい事に学校の先生や生徒の方から講座の依頼を受ける事もあります。当初、前例も無い中でゼロからスタートした活動ですが、彼らの行動の変化からは私がいなくなっても、自分たちの意思で続けていきたいという強い思いを感じています。

性教育が重要なテーマである事と、
私がコーディネートしている事を学生に説明

 

 そして、もう一つは農村女性向けに取り組んできた「食と家計」に関する活動です。新たなレシピを考えて試作したり、家計がどうやったらより安定するかをグループ内で考えてきました。しかし、これは開始当初うまくいっていませんでした。集会を開いても、
「売れるもの以外興味がない。」
「外国の食事を紹介されても困る。」
「お金に余裕は無いから何もできない」
といった事を言われる事も少なくなく、未舗装5km程の帰り道で自転車をこぎながら、現地の人たちから必要とされている活動なのか自信が持てずに、
「もう来週からは来るのはやめよう。。。」
と何度も心の中でつぶやいていました。

それでも、なんとか続けてきたその活動も最終日を迎え、最後に食事会を開いてくれる事になりました。

 この日の料理のメインは人が集まる時には欠かせない農家さんの庭で育てられた豚肉の焼肉です。このお肉も柔らかくておいしいし、ありがたいけれど、その中にサイドメニューとして並んでいたカボチャのサラダに目がとまりました。時期によって供給過多気味となるカボチャをどう活用するかというのを一つのテーマにしてきましたが、クリームシチューやカボチャのニョッキ、ケーキなどを含めてレシピを考えてきましたが、この日は自分たちのアイディアでマヨネーズとからめて新たな形をつくってくれました。他にもテーブルに並んでいるのはバラエティーのある野菜サラダ、フルーツジュース、野菜をおいしく食べられるようにと紹介したドレッシングなどです。これらはまさに
「現金支出を抑えるために自家製野菜の消費を増やして健康的に暮らしたいよね。」
と言って、集会でレシピを紹介し、住民間での情報交換を促し、食事会を開くときのメニューでも取り入れてきたものでした。彼女達はこれまでの 活動の集大成を私に見せようとこの日の食事を用意してくれていたのです。

 この2年間の活動を振り返って文化の違いもあり現地の人と衝突する機会もありました。しかし、実際には現地の人たちから学ぶ事も多かったように思います。パラグアイの赤土の上を走ってきた私の活動ももうすぐ終わります。もしも、帰国後に機会を頂ければパラグアイの人々の事を日本でもお伝えしていければと思っています。

最後に開いてくれた食事会

~赤土の広がるパラグアイよりNo.3~

佐倉市のみなさんこんにちは。パラグアイに来て1年9か月という時間が経ち、自転車で訪れる農村集落の人々にもすっかり顔を覚えてもらえました。これまでは農産品加工販売所や学校といった組織との活動が中心でしたが、活動も後半になり任地であるイトゥルベ市に何を残していけるのか考える中で、より個々の家庭に入り込んで生活改善に向けた活動をしています。今回は私が取り組んでいる「食事と家計」に関する活動を紹介したいと思います。

私の任地では産業が衰退し、経済的には苦しい状況が続いています。定期的な現金収入を得られる人は少なく、多くの人は都度農作物や家畜を売って生計を立てて暮らしています。農地や農村部の家庭の食卓をめぐってその農作物に目を向けると、マンディオカと呼ばれる現地の芋やトウモロコシといった穀物に偏っており、野菜は種類が少なく使われる量も多くありません。その理由を住民に尋ねると
「野菜は高い」
というイメージとともに、野菜を使う料理レシピが限られているのが原因でした。一例を挙げると、近年では徐々に家庭の食卓に並ぶようになったカボチャも10年前までは家畜の餌としてしか消費されておらず、そのレシピはまだまだ人々に知られていないそうです。そこで、既に庭で栽培していたり、市内で安価に売られている野菜を使った料理レシピを週1回農村の住民に集まってもらい紹介する事にしました。

ある土曜日のお昼には食材を持ち寄ってもらいクリームシチューをつくりました。使う野菜は玉ねぎ、ニンジン、芋、カボチャなど多くの家庭で育てられているものに加えて、普及しつつあるナスも入れています。さらに、牛乳やチーズも農家で育てられている牛からとれた自家製のものを利用します。クリームスープは初めてという人が多かったものの、
「手軽で美味しい。これならいろいろな野菜が食べられる」
と好評でした。

また、別の日には小学生の子どもを持つ母親達から「子どもが野菜を食べたがらない」という声が出ました。そこで、他の任地の栄養士隊員にも協力してもらいカボチャのパウンドケーキを作ることにしました。これなら子どもも喜んで食べてくれるとともに、普段は捨ててしまうカボチャの皮の部分も無駄なく食べてくれました。

こうした料理を紹介する際に必ずセットで「家計」に関するお話をしています。家計というと「家計簿」が思い浮かびますが、毎日記録を付ける作業はなかなかハードルが高くなかなか実行に移せません。そこで、まずは身近なところからお金の事を考えて欲しいと思い、紹介した料理の原価計算をしています。実際に計算をしてもらうと「高い」というイメージを持っていた野菜を使った料理も、実は肉を多用するより経済的という事をわかってもらえます。また、その野菜の購入費用を抑えるために庭で栽培する野菜を増やしたいと言い、早速カボチャの種を植えた女性もいました。

青年海外協力隊の活動では原則「お金をかけいない」で現地に貢献する事が求められます。私のこうした活動では食材は参加住民が持ち寄ったり、実費分の現金を集金して行っているため、
「安くて、美味しくて、楽しい!」
と感じてもらえなければ、人々から理解と協力得るのは難しいという厳しさもあります。一方で、紹介したレシピが家庭の中で実際に食べられているという話を聞くと私としても嬉しいです。残りの期間で現地の人に受け入れてもらえるような活動をしていきたいと思っています。

~赤土の広がるパラグアイよりNo.2~

 佐倉市の皆さま、こんにちは。日本ではもうすぐ桜の咲く季節になりますが、南半球に位置するパラグアイではようやく夏も終わりかけて涼しくなってきたところです。

 任地であるイトゥルベ市に来て8か月が経ち、農産品加工販売所で現地の人と一緒に仕事をしたり、農村地域を自転車で訪問していく活動を続けています。最初は言葉の壁もありコミュニケーションがうまくとれない場面もありましたが、ようやくいくつかの地域課題が見えてきました。現在、その課題と改善策を取り入れた「テーマ学習」を市内の小学校で実施しています。今回はその中から2つのテーマについて紹介させて頂きたいと思います。

 一つ目は「片付け」についてです。例えば、市内の農産品加工販売所で現地の人と一緒に仕事をしているとペンやハサミ、工具といったちょっとした物がきちんと整理されていないために、しばしば探し回る場面が見られます。家の中でより快適に過ごし、仕事の上でもよりスムーズに作業する事を目的に、整理整頓をする事を意識づけたいと考えました。その中で、時間および費用面の制約を考えて以下の条件を満たす方法を検討しました。

 

(1)限られた時間内で伝えるために何か一つを例にする事

(2)身の回りの物を利用し新たな費用が掛からない事

(3)併せて日本の文化も伝えていける事

 いろいろと試行錯誤をしていたところ、ちょうど古くなったカレンダーを譲ってもらえる事になったため、これを切って「折り紙」の箱を作り、身の回りの物を整理する方法を伝える事にしました。授業の中で実際に折ってもらうと、ほとんどの子どもたちにとっては初めての体験なので皆苦戦していました。もちろん、スペイン語で説明する私にとっても一苦労です。ようやく完成した折り紙の箱を見てクラス内からも歓声が上がります。そこで、試しに文房具等をいれてもらい、こうやったら身近な小物をきれいに整理できるという事を伝えました。子どもたちにとっても自分で作った箱が実際に役に立つので嬉しかったようです。

 もう一つは環境に対する意識です。市内では市役所が毎日市内の公園や道の清掃事業を行っていますが、ゴミを道端に捨てる人が多いため、翌朝には再度ゴミが散乱してしまいます。工業化が進んでいないため水質汚染が問題に挙がる事は少ないのですが、小川へのゴミのポイ捨ても目立つなど意識は高くありません。そこで、子どもたちには環境教育の手法を取り入れ、水が汚れていく過程を伝えるとともに、1970年前後の日本の公害の写真を紹介しました。当時の日本の川で洗剤の泡が浮いていた事を知ると皆驚きます。続く授業では洗濯の仕方を伝えます。最初に子どもたちに任せてバケツの中でTシャツを一枚洗ってもらったところ、皆一生懸命に取り組んでくれましたが、肝心の洗濯洗剤はおおざっぱな量を入れていました。実はパラグアイで売られている洗濯洗剤は必要量は記載されているものの、日本のように計量スプーンはついていないため、多くの家庭では目分量で入れているようです。そこで、ある一定量を超えた場合には洗浄効果はほとんど変わらないという事をグラフを見せながら説明し、それ以上入れる事は必要以上に水を汚すとともに、家計にとっても無駄である事を伝えます。また、空のペットボトルで水の量を計り、ボトルキャップを使って必要な洗剤の量を計量してもらいました。

 こうした活動はすぐに改善効果が実感できるものではありません。しかし、10年20年先を見据えた時には必要な活動だと思っています。というのも、2番目に記載した洗濯に関する授業は、実は私が小学生の時に受けた家庭科の授業がベースになっています。私がその授業を今でも覚えているように、彼らが大人になった時にも記憶の一つとして残り、それを生活や仕事に活かしてもらえるようにこの活動を続けていきたいと思っています。

~赤土の広がるパラグアイよりNo.1~

 任地であるイトゥルベ市に着いて3か月が経ちました。

 イトゥルベ市はパラグアイの首都アスンシオンからバスで6時間、近くの都市までもバスで1時間以上かかる小さな都市です。小さな都市という事もあり街中を歩いていると多くの住民が「オラ!(やあ)」と声をかけてくれます。また、誰かの名前を出すと「その人私の親戚だよ」という事も少なくありません。人口1万人以下の小さな都市ならではの密なつながりです。

 現在市役所に配属されており、仕事のメインは市が運営する農産物加工販売所の運営支援です。ここでは地域の女性の自立と収入増を目的として、地域内で生産された野菜、果物、肉とそれらの加工品の販売を行っています。専属スタッフが数名と地域住民により運営されている小規模なところです。

職場の人達と

 最初の1か月は彼らの仕事を知るために力仕事をする男性の手伝いをさせてもらいました。トウモロコシを粉状にする作業、チーズ・サラミづくり、家畜用の配合飼料を混ぜる作業等どれも重労働です。最初の1週間は腰や背中が痛くて大変でしたが徐々に慣れてきました。この現場作業への参加を通じて良かったのはなんといってもパラグアイの食文化を直接知ることができたこと。また、重たい荷物を持ち上げて一生懸命働く彼らの姿も見ることができました。一方で衛生面や作業効率を考えると課題も見えてきます。そうしたところに対して外部から来た自分としてどう伝えていくのかがこれからの課題です。

 2、3か月目は販売を増やす目的で市場の広報に力を入れました。とはいえ、ほぼ広報等無い状態なのでまずは掲示物を貼れる板を設置。板といっても在庫品を置くための「すのこ」が余っていたのでそれを再利用しました。この販売所では曜日により交代で農家の女性が野菜や果物を持ってくることになっているので「私が持ってきました」という生産者の写真を掲示。また、野菜や生産工程を写真に撮りこの団体にどういった強みがあるのかを伝える広報物を作成しました。これらの広報物は市場以外にも市役所等の公共の場所にも掲示してPRしていますが、これだけでは販売の増加にはつながっていません。今後、これらの資料を用いて直接地域住民や周辺地域へ説明していくことがこの農産品加工販売所の活性化につながると思います。

掲示板を使っての広報物

 農産品加工販売所以外では、小学校でのパソコンの授業、テーマ学習、そして自転車での周辺集落の訪問をしています。日本では無かった子どもたちとふれあう機会も多く、楽しみながら活動をしています。
 活動は広がってきましたが、まだまだ始まったばかり。2年間かけてじっくり活動をしていきたいと思います。

現地の若者達と

セネガル共和国 原田拓朗さん(任期26.12~28.12)

佐倉市の皆様、アッサラーム・アライクム(セネガルの言葉でこんにちは)!

 セネガルに派遣されて、早2ヶ月半が経ちました。セネガルの文化や青年海外協力隊の活動を佐倉市の皆様に紹介できる機会を頂き、大変嬉しいです。

「セネガル」ってどこにあるの?

 友人や親戚にセネガルに行くことになったと伝えると、「セネガルってアフリカだよね?でもどこにあるの?大丈夫?危なくない?」と言われました。日本と地理的にも文化的にも遠い国なので、ご存知の方は多くないと思います。

 セネガルはアフリカ大陸の西海岸に位置し、北はモーリタニア、東はマリ、南はギニア=ビサウとギニアという国と接しており、西側は海と面しております。また、ガンビアという国を「コの字」で囲むような形をしています。サハラ砂漠南縁部の「サヘル」という地域にあるため、非常に乾燥しています。私の通勤路も砂が多く、ゴルフ場のバンカーの中を歩いているようなかんじで、結構苦労しながら歩いています。先日、スマートフォンで天気予報を確認したら、「ホコリ」と出ていて、ボクは今サヘルにいるだ!と実感しました。

セネガルについて(外務省ホームページはこちら / JICAホームページはこちら

私の通勤路、約20分徒歩で配属先に通っています

私の通勤路、約20分ほど徒歩で配属先に通っています

セネガルと日本の共通点

(1)コメと魚

 セネガル人と会うとよく「チェブ・ジェンは好きか」と聞かれます。セネガルの言葉でチェブは米を、ジェンは魚を意味し、文字通り米と魚を使ったセネガル料理を代表すパエリアのような一品です。セネガルでは直径60cmほどの大皿に料理を載せて、スプーンか手を使いながら、大人数でつついて食べます。実は、セネガルから多くの魚介類が日本にも輸出されていると赴任後に知ったので、「食」という点でも意外な繋がりがあるのだなと思いました。

セネガル料理の代表格の「チェブ・ジェン」

(2)「おもてなし」と「テランガ」

 東京オリンピックのスピーチで「おもてなし」の文化をアピールされましたが、セネガルもおもてなし(現地の言葉では「テランガ」)の国と自負しています。セネガルの人たちは本当に気さくで、道端でも「ご飯食べていかないか」「お茶飲んでいかないか」など誘ってくれます。友人や近所の人でもご飯を自宅に招いて食べたり、何か困ったことがあれば、家族のように助け合ったりして、お互いに支え合いながら過ごしています。外国から来た私もセネガルのおもてなしに元気づけられながら、日々楽しく過ごすことができています。

35周年記念式典

 セネガルに青年海外協力隊が派遣されてから今年で35年が経ち、JICAの協力隊事業50周年という区切りの年と重なったため、首都ダカールでも式典が開かれました。私は新隊員を代表して、現地の言葉であるウォルフ語でスピーチをさせていただきました。

 3週間のウォルフ語訓練の成果を発揮すべく、大勢の人とTVカメラを前にして奮起してスピーチに臨みました。たどたどしいながらも、なんとか5分間スピーチを終えたあと、私の話に感動したと握手を求められ、やった甲斐があったなと嬉しかったです。式典の後には、日本の文化紹介のショーやブースなどの展示に大勢が訪れ、「ニホン」を感じて頂けたと思います。

スピーチでの風景

スピーチに感動して握手を求めてくれた方との1枚

次回は私の任地であるルーガと活動内容などを紹介させていただきたいと思います。

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